バイトでウィザード 唱えよ安らぎの歌、と星は輝いた 椎野美由貴ISBN:4044287139

いや良かった。読む前は鬱展開の予感にビクビクしながら読んだんですが、そんな叩き落す事もなく、救い上げてくれましたよ。ありがたい。
この巻まで敵の「久画均精」よりもむしろ味方であるはずの「本家」に京介、豊花が押さえつけられて鬱屈とする展開が続きてきて、それが閉塞感というか鬱っぽさの一因だったと思うんですが、それが最後になって、まぁ家長は相変わらずでしたが、味方になってくれる場面があったり、あとは親父が出てきてたりで主人公を後押ししてくれる描写があり、それだけでかなり開放感があった。
まぁ世界を決するかもしれない戦いが地元の路地裏で!的なショボさはあるし、戦闘シーンは相変わらずあんまり迫力無いんですが。京介、礼子、豊花の話としてここまでいい話になると思わなかったので満足です。いい話の部分は読めば分かるし特に説明はしません。
しかし前向きに生きるってことに説得力を感じさせたのはすげえと思いました。